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瓦そばってどんな料理?

瓦そばは、そば料理のバリエーションの一つで、その言葉から、そばを瓦で焼いて食べるのかな、という想像は容易に出来ますよね。

でも、農具のすき(鋤)に、鳥肉などを載せて焼いたのが発祥との説がある「すき焼き」のような肉メインの料理とは違い、日本そばをメインとした料理であるところがユニークだと思います。日本そばを焼く(実際には炒める)と言う発想も、ある意味斬新です。

その発祥は、今から約50年ほど昔の昭和30年代に遡るようで、山口県下関市に所在する「たかせ」というお店の創業者の方が考案したそうです。

それは、こういうことです。

明治維新直後の明治10年に勃発した西南戦争(西南の役。西郷隆盛をトップに据えた薩摩藩士中心の士族たちが、政府軍と九州地方で戦った内乱)の時、薩摩方の士族たちは戦い中のため、通常の料理を作る余裕が無かったのでしょうか、周囲に自生している野草類、あるいは肉類を瓦を使って焼いて食べた、という逸話が伝わっています。

そして、そのエピソードから創業者の方が、瓦でそばを調理する、という着想を得たのだそうです。

だとすると、かなりのアイデアマンですね。

上記は、瓦そばの最も有名な由来です。「瓦焼き」そのものについては、もっと以前の時代から、各地の農民や職人など一般庶民が、生活の知恵として行っていた料理方法であったのではないか、との推察が出来ます。

瓦そばは、「たかせ」のお店(現在の屋号は「元祖瓦そばたかせ」)で供したところ評判となり、現在では、川棚温泉の名物、郷土料理として知られるようになりました。現在では、東京ほかの料理店や、お取り寄せでも楽しむ事が可能です。

瓦そばの「そば」には、茶そばを使い、錦糸玉子、味煮した牛肉、海苔などをトッピングして供するのが定番のようです。お店では調理中に、そばには特に味付けはしないようです。

ネギ、もみじおろし、レモン等を薬味にして麺つゆ(だし)に付けて食べます。

そして。一般的には、茶そば等は、瓦を使わずに鉄板等で焼く(炒める)ようです。瓦はよ~く熱しておいて、盛り付け時にお皿のように使います。瓦の上にのせた蕎麦の、焦げたりパリパリっとしてくる部分が美味しい料理。

作り方・レシピ

瓦そばの作り方やレシピについては、瓦を使用しないで一般家庭でも手軽に調理する事が出来ます。

(1)茹でた茶そばを、フライパン、鉄板、ホットプレートで炒める。

(2)茶そばの上に、錦糸玉子、味煮した牛肉、海苔、もみじおろし、レモン等を盛り付ける。

(3)麺つゆ等(温めておくのがベター)に付けて食べる。

レシピは以上です。作り方としては、錦糸玉子やお肉の下ごしらえ、麺つゆ作りを除くと、手間がかからずシンプルではないでしょうか。

ここでポイントとなってくるのが「盛り付け」だと思います。本場の風味に近付けたいのなら、普通のお皿ではなくて、お好み焼きやもんじゃ焼きを食べるように、熱した鉄板やプレートの上に乗せて食べないと、麺のパリパリ感が半減してしまいます。

ホットプレートがある場合は、プレートにのせたまま頂きます。もちろん、鉄板にのせて食べても良いでしょうし、炒めたフライパンごと食べるのも野趣があるかもしれませんね。

比較的手軽に瓦そばは作る事が出来ますが、茶そば等の素材、焼き加減、瓦の使用、麺つゆ等々を考えますと、やはり、専門店へ行って食べてみたいものです。東京を始め、全国各地の山口県の郷土料理店などでは、メニューに加えているお店があるようです、ちなみに「元祖瓦そばたかせ」さんは、福岡博多にも出店しています。

川棚温泉のものを、お取り寄せ!

本場に近い味を家庭で楽しむのならば、本場から「お取り寄せ」をする方法がありますね。

瓦そばのお取り寄せについては、まず、発祥店とされる「元祖瓦そばたかせ」さんが、 自社サイト上で茶そば(乾麺)や麺つゆの通信販売を行っています。また「瓦そば本店 お多福」さんの「お多福の瓦そば」 という名称の通販商品もあります。こちらの商品は、パッケージの箱が瓦の形であるところが雰囲気があります。

なお山口・下関関連の通販ショップ、そして、楽天市場などで、何種かのお取り寄せ商品を見かけます。

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