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プデチゲ(軍隊鍋)

韓国へよく旅行へ行く友人が自宅へ遊びに来た時に、迫力のある韓国料理を作ってくれました。キムチやその他香辛料による韓国風の辛味スープに、野菜や肉やインスタントラーメンが豪快にごった煮のように混ざっていました。

チゲの一種に見えるその鍋料理の名前を尋ねてみると、「プデチゲだよ」と友人。プデチゲのプデとは、軍隊や部隊と言った意味なのだそうです。

なので日本語では、軍隊鍋や部隊鍋と表記する事があるそうです。なるほど。

そこで、プデチゲ(軍隊鍋)について調べてみたのですが、朝鮮戦争時に米軍がスパムやランチョンミート、ソーセージ他の物資を持ち込み、食料物資が不足していた韓国の人たちが、それらを韓国料理のチゲの材料に使い始めた説や、韓国軍の部隊内でみんなで食べる料理として広まったとする説があるようです。

いずれにしましても、数十年前、食糧難を乗り切るための工夫レシピとして生まれた、キムチチゲのバリエーションと言える、庶民的な韓国料理のようです。

作り方・レシピについて

宮廷料理みたく伝統的な韓国料理ではありませんので、プデチゲには、厳格な作り方・レシピは存在しないようです。家庭で部隊鍋を調理する場合、キムチチゲをベースにしつつ自由に調理する、と言った感じで良いのではないでしょうか。

作り方・レシピについて少々調べてみたところ、大きく分けると、こんな調理法が見受けられました。

鍋に大体の材料をどかん!と入れてスープで煮込む方法。

材料の一部(キムチ等)をサラダ油・バターで炒めてから、その他の材料を投入して煮込む方法。

どちらも、インスタントラーメンの麺は、食べる直前に入れてあまり煮込まない方がベターでしょう。

私見ですが、プデチゲ(軍隊鍋)を手軽に家庭で作るのならば、キムチチゲを作る要領で調理すれば美味しく作れると思います。

肉類としてランチョンミート、スパム、魚肉ソーセージなどは入れたいですよね。また、キムチは白菜キムチがおいしいのではないかと個人的には思います。

塩、胡椒、コチジャン、唐辛子(粉末)、醤油などでお好みの味に整えましょう。

ちなみに友人に作ってもらった時、やや辛さに弱い私は、コチジャンや唐辛子を少なめにして調理してもらいました。

それと、麺を沢山入れるとプデチゲにボリュームが出ます。でも、入れすぎると麺が膨張してたいへんな事(笑)になります。

トック(お餅)やとろけるチーズを入れてみたりと、オリジナルレシピに挑戦するのも楽しいと思います。

なお、沸騰させるようにグツグツと煮込んだほうが、軍隊(部隊)鍋の雰囲気も出るし美味しそうなのですが、その場合、耐熱性が高いプデチゲ用の鍋を使うと、尚ベターではないでしょうか。

専門店で食す

プデチゲ(軍隊鍋)を韓国で食べるのなら、軍基地が近くプデチゲ(軍隊鍋)の「発祥の地」あるいは「本場・元祖」と言われている、ソウル特別市(ソウル)のすぐ北に位置する京畿道・議政府市(イジョンプ市)へいかれてみてはいかがでしょう。沢山のお店が軒を連ねているそうです。

もちろんプデチゲ(部隊鍋)は、庶民的な韓国料理ですので、ソウルなどの繁華街にも専門店は沢山あります。

そのボリュームから特に若者達に人気があるようですね。学生街や軍隊基地の近隣周辺にもかたまっているそうです。ちょっと驚くような具材を入れているお店もあるそうです。

なお、日本国内でも、たとえば東京(新宿・新大久保)や大阪鶴橋などの、コリアンタウンや韓国料理店が元々多い地域には、プデチゲを楽しめるお店が多数あると思います。

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