舌苔は口臭の大きな要因
口臭の原因は、胃にあるのではないかと、たいした根拠もない素人考えで長い間思い込んでいました。
確かに、糖尿病や内臓疾患など身体の疾患を患っている場合や、薬を服用している場合には、口のニオイが気になる事もあるでしょう。
でも、色々と調べてみると実は。
お口の嫌なニオイの原因。その大部分は、口の中(口腔)そのものにあるようなのです。
では、【口腔に由来するニオイの要因】について、考えてみましょう。
まずは、食べカスの残留が思い浮かびます。
また、喫煙・飲酒など。
歯槽膿漏(歯周病)といった、歯や歯茎のトラブルに起因する場合も考えられますよね。
それから、唾液も関係ありそうです。
そして。
口臭の大きな要因として、舌苔(ぜったい)の存在があるのだそうです。
ちなみに、サイト管理人が通院している歯医者さんで得た話によると、口から漂う「ニオイ」の大部分の要因は、「虫歯・歯周病・舌の状態」に由来するとの事。
そして、その他として、生理的(唾液の増減)、食物や嗜好品由来などが考えられるとの事です。
舌苔の正体とは
だからと言って、本当にコケが生えているのではありません。
その正体は簡単に言うと、歯で言うところのプラーク(粘膜歯垢)です。
つまりは・・・こういうコトなのだそうです。
口の中の古くなった
細菌類や細胞・老廃物が、
舌の表面に付着して発生する現象。
白や黄色などの色が付くのは、この舌苔に食べカス等がくっついたりするためです。
また、体調や摂取した飲食物によっても、表面の色は異なってくるとされています。
唾液の分泌が少ない時、ニオイが強くなる傾向があります。
また、精神的な緊張やストレスとも関連性があるそうです。
付着物の除去は案外と厄介です
舌の付着物をある程度は除去した方が望ましいワケは次の通りです。
- バクテリアが繁殖する温床になるから。
- 最新の研究によると、舌苔の面積が広い人ほど、呼気中における発がん性物質「アセトアルデヒド」の濃度が高くなる傾向がある・・・との事。
見た目を良くしたい、口臭予防をしたい、健康に気を付けたい、というのであれば、ベロ表面の付着物(汚れ)は、適度に取り除いた方が良さそうです。

ところが、案外とこれが厄介なんです。
口腔内の皮膚に付着したプラーク類は、通常は水でうがいを丁寧にすれば、大方のモノは取れます。清潔さを保つには、それなりに有効でしょう。
でも、舌の表面の場合、微細かつ無数の凸凹のひだ(乳頭組織)があるので、そう簡単にはいきません。
乳頭組織の細やかな溝に入り込んだ細菌・汚れは、水でガラガラっとうがいをした程度では、なかなかキレイには落ちないのです。
そこでですが。
この「頑固者」の舌苔の取り方として、マウスウォッシュ等を使用して除去する方法が考えられます。
また、専用のブラシやクリーナー、ジェル等のグッズを使う取り方があります。
ブラシ等による舌苔の取り方
昔、子供の頃にテレビを観ていると、あるアイドル系のタレントさんが、歯磨きのついでに舌もブラッシングするとコメントしていました。かなり驚いてしまったのですが、「芸能人は見た目を気にするのだな~」と、子供心に妙に感心した記憶があります。
でも実は・・・歯ブラシでゴシゴシこする取り方は、ちょっとキケンかもしれません。
舌の表面を傷付けてしまうので、行わない方が好ましい、とされています。
舌苔の取り方としては、舌に負荷がかかりにくいように開発された、
専用のブラシ類や舌クリーナーが販売されていますので、それらを活用すべきでしょう。
私が先日、某大規模雑貨店へ買い物へ行ったところ、ヘルスケア(健康関連グッズ)のコーナーに、【舌に関するお掃除グッズ】が数多く並んでいました。
そのとき私が購入した製品は、スクレーパー(ヘラ)の部分が、リング形状になったクリーナーでした。
リングの部分で、汚れを掻き出す仕組みです。
なお主な材質は、ポリエステルストラマーとステンレスです。
ちなみに、口腔内のお手入れを、【オーラル・ケア(口腔部ケア)】と表現する事がよくあります。
コツや注意すべきこと
【掃除グッズ】を使用した、舌苔の取り方の大切なコツ、それは次の2点です。
- 決して力を入れ過ぎないこと。
- 軽く舌の表面に当てて、奥のほうから先端部へ優しく掻き出すこと。
歯磨きのように上下左右にこすると、表面を傷付けてしまう可能性が高いので厳禁です。
力の入れ過ぎには注意しましょう。
また、掻き出す回数は、1度に付き、数回~10数回程度に留めておくべきとの事。
そして、もし毎日掃除したいのなら、1日に付き1度だけにしておくべきなのだそうです。
取り過ぎにはご注意を。
私たちが考えている以上に、舌はデリケートなのですね。
クリーナーによるオーラルケア。
舌の表面を奥から手前へ 掻き出している模様です。女性の方が楽しそうに試しています。