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耳かき屋さん、専門店の出現

耳かきは、通常は自分自身で行うものですが、他人にやってもらうと気持ち良いと感じておられる方も少なくないのではないでしょうか。幼い頃、親などにひざ枕をしてもらいながら掃除してもらった、優しく懐かしい記憶をお持ちの方もいるでしょうし、あるいは、彼氏や彼女のひざ枕で耳かきをしてもらうのが心地良く感じている方もいる事でしょう。リラックス出来ますよね。

最近「耳掃除のプロ」、いわゆる耳かき屋さんにニーズが集まり話題になっている理由として、現代人の清潔志向や美の探求に加えて、上記のような「リラクゼーション効果」を期待している方が多いからではないかと推察します。

他者に耳掃除を行ってもらう場合、従来は、耳鼻科へ行って耳垢の除去をしてもらっていました。耳鼻科の先生にお願いするのため安全性が高く、また使用する機器は極めて高機能で、耳の中をスッキリさせる事が出来ました。また、昔から散髪屋(床屋)さんの中には、耳掃除を行っているお店がありました。しかし、リラクゼーション効果や癒しの効果を全面的に謳った専門店としての耳かき屋さんが出現し始めたのは、ここ数年来の事でしょう。

耳かき屋さんにも様々な形態が見られます。

本格的な耳掃除を耳のエステに取り入れた「耳かきエステ(イヤーエステ)」、癒しの趣向を凝らした耳かき専門店、メイドさんが行うお店(メイドカフェのバリエーション)ほか、多彩なスタイルで営業されています。

最初は、東京や大阪といった大都市部でお店の営業がはじまったと思います。そして今では名古屋、京都、札幌、福岡、沖縄など、全国各地に耳かき屋さんはあります。耳かきの方法については、何種類もの耳かきグッズを駆使して丁寧に取ってくれるお店もあれば、本格的なスコープ・カメラ類や高機能な機器を導入しているエステサロンもあります。

やりすぎに注意。適宜行いましょう

耳かきは気持ち良いものですが、やり過ぎるとトラブルが生じるケースがあります。

個人差がありますので一概には断言しかねますが、頻繁に掃除を行い過ぎると、そして、耳の穴の奥まで掃除器具を突っ込みすぎたり、力を入れて強く掻き過ぎると、外耳道や鼓膜を傷付けてしまうリスクがあります。そして外耳が傷つくと、炎症を起こしたり、病的な問題が発生する事も有り得ます。

よく例を見るのが「外耳炎」と診断される症状ではないでしょうか。傷付いた箇所から細菌が入り込み炎症を起こすそうです。重い症状の場合は「耳だれ」が出ます。更に膿が溜まる場合もあります。外耳道に湿疹が出来た場合も耳だれが出る事があります(真菌によるカビが生える場合もあります。)

この耳だれが固まると、あたかも普通の耳あかのようにも思えます。それで、ついいつもの調子で耳かきを行うと、また傷付けて耳垂れの原因となり、更に耳だれや湿疹が出ると痒かったり、違和感を感じるので、また耳掃除を行い、それでまた耳の中を傷付けてしまい・・・と、悪循環のスパイラルに陥ってしまう場合があります。こういった場合は、耳かき屋さんではなく、すみやかに耳鼻科で診てもらうべきかと思います。

ちなみに耳垢は、乾いた耳垢と湿った耳垢とに大きく分ける事が出来ます。頭髪のフケと似ていますね。このドライ感やウエット感は、両親からの遺伝で決まるのだそうです。また体臭(脇の下など)の状態とも関係が深いようです。

耳かき、耳くそ(笑)

耳かきとは、耳の垢を除去する事ですよね。「耳掃除」などとも言いますね。子供の頃に「耳くそ取り」と言っていた記憶がありますが、今思い返すと、あまりスマートな言葉遣いではありませんでした。

人間はからだ中の皮膚から必ず垢が発生します。垢は、皮膚等の老廃物やゴミのブレンドにより生成されますが、耳の穴の中も例外ではない訳で、定期的な耳掻きをしたほうが健康衛生上良いと思います。あまりに長期間放置していると、耳垢が溜まり清潔とは言えません。

小学生の頃、毎年春に行われた健康診断で「耳垢が溜まり過ぎている」と、お医者さんに診断されるクラスメートが必ず何名かいましたが、おそらく「耳垢栓塞」だったのでしょう。

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